名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科
Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Nagoya University Hospital
名古屋大学大学院医学系研究科 頭頸部・感覚器外科学講座 顎顔面外科学
Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Nagoya University Graduate School of Medicine
国際交流/International activities
◎Joint Degree Program
I participated in the medical doctoral exchange project between Nagoya University and Lund University from June 2022, which lasted 15 months. I learned about tissue engineering, 3D printing, decellularized materials, ex vivo model establishments, and successfully passed the defense on February 8, 2023. I am very grateful to my professor Dr. Hibi because it is him introducing me join to this joint degree program, I also hold sincere thankfulness to my assistant professor Dr. Sakai and Lund’s professor Dr. Darcy Wagner, who offer professional and brilliant guidance during the joint study. Finally, I would like to thank the work of all the faculty staffs and members of both universities and labs. I am very honored to finish this joint program and bring honor for both universities.
(2022年6月から15ヶ月間、名古屋大学とルンド大学の医学博士交換プロジェクトに参加しました。組織工学、3Dプリンター、脱細胞化材料、生体外モデルの確立について学び、2023年2月8日に無事合格することができました。このジョイントディグリープログラムに参加するきっかけを与えてくれた日比教授に感謝するとともに、共同研究中に専門的で素晴らしい指導をしてくれた酒井助教とルンド大学のDarcy Wagner教授に心から感謝しています。最後に、両大学・研究所の教職員やメンバーの皆さんの働きに感謝したいと思います。この共同研究を終え、両大学に名誉をもたらすことができ、大変光栄に思っています。)
(Dong Jiao)
◎ご報告
IAOMS(国際口腔顎顔面外科学会)から「FACE TO FACE」という電子ジャーナルが発刊されています。学会員の取り組みなどを紹介している季刊誌です。IAOMS Foundationの設立25周年の記念事業として、世界の口腔外科医のアート作品を募集されました。日比教授からお声をかけていただき、私も出品させていただきました。本年3月号に掲載され、IAOMSのホームページで公開されています(https://issuu.com/iaoms/docs/f2f66_march2022)。タイトルは「Fireflies」で、愛知県で撮影した写真をもとに製作したデジタルアートです。パンデミックで先行きが不透明な世の中ですが、暗闇の中でも輝く生命の力強さや希望の光があることをホタルの光に重ね作品としました。本作品はオークションにかけられる予定であり、その収益はIAOMS Foundationに寄付され、世界の若手外科医のためのフェローシップや奨学金、実地研修など財団プログラムの支援にあてられるとのことです。このような機会を与えてくださった日比教授に深く感謝申し上げます。
(坂口晃平)
◎基盤医学特論
2019年6月,Dr. Alex M. Greenberg(Assistant Clinical Professor, Division of Oral and Maxillofacial Surgery, Colombia University College of Dental Medicine., Attending Oral and Maxillofacial Surgeon, The New York Presbyterian Hospital and The Mount Sinai Hospital)を招いて大学院生を対象とした基盤医学特論の講義をしていただきました。演題は「Digital Technologies in Facial Skeletal Surgery: Virtual Surgical Planning for Orthognathics, and Cosmetic Facial Implants」でした。当日、72人定員の講義室が満席となり、立ち見が出るほどの大盛況でした。
◎ウズベキスタンからの訪問
2018年10月15日、ウズベキスタン共和国からTashkent State Dental Instituteの7人の視察団をお迎えしました。日比英晴教授、粕谷英樹教授(医学系研究科 国際連携室)が当科の臨床や研究について紹介し、連携に向けての前向きな意見交換をしました。
(酒井陽)
海外留学
◎現況報告(留学開始前~開始2カ月)
私は2018年9月より米国オクラホマ州にあります、オクラホマ大学スティーブンソン癌センターにて研究留学を開始いたしました。まだ渡米して間もないこともあり、本寄稿では留学開始までの経緯を含めて報告させていただきます。
私が海外留学を意識しだしたのは、大学院修了後1年ほど経過した2016年の秋頃だったと記憶しています。それから留学先探しを開始しましたが、なかなか留学先が決まらず、実際に渡米するまでには約2年程かかりました。その間は普段の診療・研究の合間に慣れない英語でのCVやApplication Letterの作製、相手PIとのメールでのやり取り、Skype面接など、非常にストレスの多い日々を過ごしていました。幸い2018年の3月に現留学先のPIであるDr. Tanakaより受け入れ許可の返事をいただき、半年後の9月に渡米の運びとなりました。
渡米してすぐは生活のセットアップに四苦八苦しながらも、ラボの同僚の助けを得ながらなんとか2週間ほどで通常の生活ができるまでになりました。留学先のラボは日本人のPIに加え、ポスドクが私を含めて日本人2人、アメリカ人のテクニシャンが1人の合計4人と比較的小さなラボです。こちらでの研究は、乳癌の転移機構の解明を目指し、細胞実験や動物実験を中心に少しずつですが始まりつつあります。
また研究以外では、自宅がスタジアムに近いこともあり、週末や平日の仕事終わりにNBAの観戦に出かけたり、サンクスギビングデーにはアメリカ人の同僚の家で伝統的な家庭料理を御馳走になるなど、渡米して2カ月ではありますが、アメリカならではの貴重な経験を数多くさせていただいております。
今回の留学に際しまして、多忙な時期にもかかわらず、快く留学を許可していただきました日比教授をはじめ、西川医局長、医局員の方々にこの場をお借りし深謝申し上げるとともに、引き続き医局の発展に寄与できるよう日々努力して参ります。
(市村典久)
◎留学報告
2018年9月から1年3カ月間、米国オクラホマ大学スティーブンソンがんセンターにて研究留学を行う機会をいただきました。スティーブンソンがんセンターは、オクラホマ州の州都であるオクラホマシティーに位置するがんの診療、研究に特化した施設であり、アメリカ国立がん研究所(NCI)に指定されたオクラホマ州唯一の施設です。
私はDr, Tanakaが主催するラボで、新たな研究プロジェクトの立ち上げに関わらせていただきました。研究内容としては、がん微小環境内に存在する間葉系幹細胞とマクロファージが、種々のサイトカインを介してがんの転移に与える影響について解析を行いました。新たな実験系の構築にあたり、最適な実験条件の設定に多くの時間を要しましたが、PIから的確な助言をいただくことで、いくつか興味深いデータを得ることが出来ました。
生活面においては、日頃からラボの同僚をはじめ多くの日本人に助けていただき、何とか無事に留学生活を終えることが出来ました。研究の合間にアメリカ国内の様々な都市に旅行することが出来たことも、良い思い出となりました。最後まで言葉の壁に悩まされ続けましたが、海外で苦労した経験は何ものにも代え難いものとなりました。
今後はこれらの経験を医局の若い先生に伝えると共に、引き続き医局の発展のために尽力して参ります。最後に本留学にご理解をいただきました日比教授をはじめ、諸先生方に深謝いたします。
(市村典久)
◎ノースカロライナ大学チャペルヒル校医学部への派遣(出発直後のご報告)
平成30年度より、名古屋大学大学院医学系研究科とノースカロライナ大学チャペルヒル校医学部(以下UNC)による、本学大学院生を対象とした短期留学プログラムが開始されました。光栄なことに小生がそのプログラムに採用され、11月から1年間UNCの客員研究員として派遣されることとなりました。UNCでは名古屋大学と同様に口腔癌に関する研究テーマをいただき、言葉の壁にぶつかりながらも徐々に計画が進みつつあります。1年間という短い期間ではありますが、職務を全うし、国際交流を通じて名古屋大学およびUNC双方の発展に寄与できればと考えております。
(佐藤康太郎)
◎留学記(ノースカロライナ大学チャペルヒル校医学部)
平成30年11月から1年間、ノースカロライナ大学チャペルヒル校医学部のAntonio Amelio lab (https://www.ameliolab.org、以下QR code 添付) へ客員研究員として留学させていただきました。
ノースカロライナ州はアメリカ合衆国の東海岸の南部に位置し、なかでもチャペルヒルはデューク大学があるダーラム、ノースカロライナ州立大学があるローリーとともにリサーチトライアングルと呼ばれ、アメリカ東海岸を代表する高等教育機関や研究所が集中する、世界でも有数の学術都市として有名な地域です。滞在していたチャペルヒルという街は同州の中心に位置しており、気候も日本と似ています。住まいの周囲には娯楽施設が沢山あるというわけではありませんが、自然が多く緑豊かで、非常にのどかで暮らしやすい街といった印象でした。
研究内容はLysyl hydroxylase 2 (LH2) と口腔癌の転移との関係性を口腔癌マウスモデルを使用して解明することであり、それと関連したコラーゲンの研究を行うためにYamauchi Mitsuo Labでも研究を行っていました。2つの研究室を行ったり来たりと慌しい日々を過ごしていましたが、日本にいた時とは違い臨床をしない分、研究を思いっきり行うことができ、研究の楽しさや難しさを改めて感じられた貴重な時間でした。研究歴の浅い大学院生にとっては様々な知識や手技を習得する事ができ、海外のラボでの生活を送る事ができるなど非常に充実した魅力あるプログラムであることを実感しました。
最後になりましたが、このプログラムが今後継続され、個人はもちろんのこと双方の大学にとっても利益となる事を願っております。小生もこの経験を活かして微力ながら両大学の架け橋としての役割を担い、双方の発展に寄与したいと考えております。
(佐藤康太郎)
◎Participate in the joint degree program of Lund University in Sweden (report within 1 month after departure)
Starting in June 2021, I was designed to participate in a one-year joint training program between Nagoya University and Lund University. I am very grateful to my professors and assistant professors for providing me with such a broader learning opportunity, and I am fortunate enough to conduct research and further studies in another first-top Regenerative Medicine Center. The team of Lund University was excited about my join and showed huge interest in my research. The Lung Bioengineering and Regeneration leader Dr. Darcy centered on my research project at Nagoya University, and carefully designed my individual study plan at Lund University for this 1 year, pursuing to explore the development of stem cell therapy, tissue-engineered tissues, and 3D bioprinting technology in salivary gland regeneration. Having just arrived in Sweden, I am now trying to fit into this European cultural environment, overcoming the difficulties of language barriers, and learning cutting-edge techniques and knowledge to promote my new research. Nevertheless, I still cherish this opportunity so so much and try my best to absorb nutrients like a sponge every day. In my heart, this world-renowned university with a century of school history exudes endless charm and mystery. It is like a wise old man who has been silent for a long time and waited for future generations to come and listen to his life story, which aroused my strong interest in learning. But I still admit that it is still too difficult and too expensive to come to a new culture to pursue Ph.D. during this global pandemic. Through this international exchange program, I hope I could fulfill my duties and make my contributions to the cooperation between these two universities.
(Dong Jiao)